円安による企業の影響について
こんにちは!
アジアプランニング広報担当です。
外国為替市場で4月29日に一時1ドル=160円台となり約34年ぶりの安値を更新し、
ニュースでも毎日「円安、円安・・・」と聞くことが多くなりました。
ところで、円安になると私たち企業にどんな影響があるのでしょうか?
円安とは
円安とは、昨日80円で買えたハンバーガーが、
今日は100円になり、20円多く支払わなければハンバーガーが買えない状況になったことを円安(円の価値が安い)といいます。
日本は食料自給率が低く、多くの品物を海外からの輸入に頼っているため、
さまざまな品物で値上げが起こるので、円安の影響を受けやすいのです。
私が大学生のときは1ドル=115円台でした!
円安で受ける影響(個人)
円安になると、輸入商品の価格があがるため、果物や雑貨などを輸入する企業が負担するコストが増え、利益を確保するために店頭での販売価格が上がります。
その結果、私たちの家計の負担が増える要因となります。
また、海外旅行の費用が高くなるのも円安の影響の1つです。
海外でのホテル代や飛行機代が通常より高くなり、現地でのショッピング代や飲食代も円を多く支払わなければならないので、
結果的に円安になると出費が多くなるのです。
ドルに対してだけでなく、他国の通貨に対しても円安が進んでいます。
例えば、対韓国ウォンに対しても、以前は1000ウォン=100円でしたが、
現在は、1000ウォン=86円となっており、約20円も円安になりました。
韓国旅行好きとしては、かなり痛手です・・・
円安で受ける影響(企業)
対企業で考えると、輸入会社と輸出会社で受ける影響の違いがあります。
輸入企業にとっては、海外製品に対して、以前より円を多く支払わなければならないため、円安はデメリットとなります。
大手企業の多くは為替予約取引(銀行と一定のレートでの取引を約束すること)やナチュラルヘッジ(米ドルで仕入れて、米ドルで売る)など様々な方法でリスクヘッジを進めています。
弊社も輸入企業ですので、円安の影響を受けてはいますが、上記のような為替予約取引や現地のサプライヤーと直接交渉して、価格の面で、お客様に納得してもらえるよう努力をしています。
反対に、輸出企業は円安になると安い価格で仕入れて、輸出できるため、
結果的に売上があがると言われてきました。
電子部品などを販売する村田製作所は、
急激な円安進行はサプライチェーン(原材料や部品を購入→製造現場での加工・検査→顧客への配送までのプロセスのこと)全体に影響する懸念があるとしており、
急激な円安の進行は望んでいないと話しています。
また、多くの輸出企業はすでに海外に自社工場を持っている場合が多く、
以前のような円安によるメリットは多くないと考えられています。
商品がお客様に届くまで、いろんな過程があるから、輸出企業といってもメリットばかりじゃないんですね。
どうすれば円高になるのか
結論から言うと、円高にしようと思っても出来ないのが現状です。
アメリカの中央銀行であるFRB(Federal Reserve Board)は、
2022年以降、景気の過熱を抑えるため金利を引き上げてきました。
アメリカでの利上げは、日本の為替相場に大きく影響します。
アメリカで利上げが行われると、円建てよりもドル建てで運用したほうが受け取れる利益が多くなるので、
投資家たちは円を売って、ドルを買うようになります。
例えば、米ドルで預金する場合、1ドル=100円の時に預け入れ、110円に上がった時に円に戻すと、1ドルにつき10円の利益が得られます。
投資家にとって円安はメリットになるんですね。
まとめ
もし今後、アメリカが利下げをしたとしても、日本経済に及ぼす要因は様々なので、円高になるかどうか分かりません。
為替相場は複雑な知識や経験が必要になるので、
私たちが今、出来ることをしていきたいと思います。