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ボンデッドワッシャーとは?防水・防振効果と使い方、サイズ規格を解説

ボーンデッドワッシャーの画像

ボンデッドワッシャーは、金属製のワッシャーとゴム製のシート状シール材を一体成形した部品です。

ボルトやナットで締め付けた際に、ゴム部分が圧縮されることで高いシール性能を発揮し、液体や気体の漏れを防ぎます。

本記事では、ボンデッドワッシャーの基本的な構造から、防水・防振といった効果、具体的な用途、さらには正しい選び方や使い方まで詳しく解説します。

ボンデッドワッシャーとは?金属とゴムが一体化した特殊なワッシャー

ボンデッドワッシャーは、金属製のリングの内側に、断面が台形のゴム製パッキンを接着させた特殊な座金です。
シールワッシャーとも呼ばれ、ボルトを締め付ける際にゴム部分が潰れることで、ボルトの座面と被締結材との隙間を密閉します。

この構造により、一般的なワッシャーにはない高い防水・防塵・シール性能を実現し、様々な産業分野で活用されています。

金属リングとゴムパッキンが一体化した構造の仕組み

ボンデッドワッシャーの最大の特徴は、金属とゴムが「加硫接着」という強力な方法で一体化している点です。

この製法により、ゴムと金属が化学的に結合するため、高圧な環境下でも剥がれる心配がありません。
ボルトで締め付けると、まず金属リングが荷重を受け止め、ゴムの過度な変形を防ぎます。

同時に、内側のゴムが圧縮されてボルトと相手材の隙間に密着し、確実なシール効果を発揮する仕組みになっています。

一般的なワッシャーとの違いは高いシール(防水・防塵)性能

一般的な平ワッシャーの主な目的が「座面を保護し、締め付け圧力を分散させること」であるのに対し、ボンデッドワッシャーは「漏れを防ぐシール性能」に特化している点が決定的な違いです。

また、スプリングワッシャーは緩み止めが主目的ですが、ボンデッドワッシャーはゴムの弾性により緩み止め効果も発揮します。

特に、車やバイクのオイル交換で使われるドレンボルトのように、液体の漏れを確実に防ぎたい箇所でその真価を発揮します。

ボンデッドワッシャーがもたらす3つの主な効果


ボンデッドワッシャーは、その特殊な構造から主に3つの重要な効果をもたらします。
それは、液体や気体の漏れを防止する「防水・シール効果」、振動を吸収する「防振・静音効果」、
そしてねじの緩みを抑制する「緩み止め効果」です。

例えば、M10規格のボルトを使用する油圧配管など、高い信頼性が求められる箇所でこれらの効果が活かされます。

以下で、それぞれの効果について具体的に解説します。

効果①:液体や気体の漏れを防ぐ防水・シール効果

ボンデッドワッシャーの最も主要な効果は、高いシール性能による漏れの防止です。
ボルトで締め付けられると、ゴムパッキンがボルトの首下と相手材の表面に強く密着し、微細な隙間を完全に埋めます。
これにより、オイルや水、ガスといった液体や気体が外部に漏れ出すことや、内部に侵入するのを防ぎます。

金属部に耐食性の高いステンレスを使用した製品は、水回りや屋外での使用にも適しています。

効果②:振動を吸収して騒音を抑制する防振・静音効果

金属リングに一体化されたゴムは、弾性体としての性質を持っています。
そのため、モーターやエンジンなど振動が発生する機器に取り付けると、その振動を吸収・減衰させる効果が期待できます。
部品同士が直接接触するのを防ぎ、振動による騒音やガタつきを抑制します。

この防振性能を最大限に引き出すためには、締め付けトルクを適切に管理し、ゴムを適度に圧縮させることが重要です。

効果③:ゴムの反発力によるねじの緩み止め効果

ボンデッドワッシャーは、締め付けによって圧縮されたゴムが元に戻ろうとする「反発力」を常に発生させています。

この力がスプリング(ばね)のように作用し、ボルトとナットの座面に一定の張力を与え続けることで、振動などによるねじの緩みを抑制する効果があります。

緩み止め専用のナット(フランジ付ナットなど)ほど強力ではありませんが、シールと同時にある程度の緩み止め効果も期待できる点がメリットです。

ボンデッドワッシャーの具体的な用途例

ボンデッドワッシャーは、その優れたシール性や防振性から、幅広い分野で活用されています。
自動車産業から建設、油圧・空圧機器に至るまで、液体や気体の漏れが問題となる箇所で重要な役割を担っています。

TRUSCO(トラスコ中山)をはじめとする多くのメーカーから、様々なサイズや材質の製品が供給されており、用途に応じて最適なものを選択可能です。
ここでは、代表的な用途例を3つ紹介します。

自動車やバイクのドレンボルトからのオイル漏れ防止

最も身近な使用例の一つが、エンジンオイルやミッションオイルを抜くためのドレンボルトのシールです。

オイル交換の際にドレンボルトを締め直しますが、この時に新品のボンデッドワッシャーを使用することで、オイルパンとの隙間を確実に塞ぎ、オイル漏れを防ぎます。
ゴムが熱や圧力で劣化するため、オイル交換ごとの交換が推奨されています。

配管フランジの接続部分におけるシール

油圧機器や空圧機器、水道管などの配管接続部(フランジ)でもボンデッドワッシャーは多用されます。
特に高圧の流体が通る箇所では、わずかな隙間からも漏れが発生する可能性があります。

ボンデッドワッシャーは、フランジ面とボルト頭の間に挟み込むことで、接続部からの作動油や水の漏れを確実にシールし、システムの安定稼働を支えます。

建築用ボルト(屋根材など)の雨水侵入防止

金属製の屋根材(折板屋根など)を固定するボルト部分にも、ボンデッドワッシャーが使用されます。
屋根に穴を開けてボルトで固定するため、その接合部から雨水が侵入するリスクがあります。

ここにボンデッドワッシャーを用いることで、ボルト穴をしっかりと密閉し、雨漏りを防ぎます。
耐候性に優れたEPDMゴムを使用した製品が選ばれることが多いです。

ボンデッドワッシャーの選び方|押さえるべき2つのポイント

ボンデッドワッシャーを選ぶ際には、その性能を最大限に発揮させるために、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
特に重要なのが「サイズ」と「材質」の2点です。

使用するボルトに適合したサイズを選び、使用環境やシール対象の流体に合った材質を選定することが、確実なシールを実現するための鍵となります。

ポイント①:使用するボルトの呼び径に合わせたサイズ規格を選ぶ

ボンデッドワッシャーは、使用するボルトの「呼び径」(M6、M8、M10など)に合わせて選ぶのが基本です。
ワッシャーの内径がボルトの軸径よりわずかに大きく、外径は締め付けに必要な座面を確保できる大きさになっています。

サイズが合わないと、正しくシールできなかったり、はみ出してしまったりする原因になります。
製品の規格表で、呼び径に対する内径、外径、厚みの寸法を必ず確認してください。

ポイント②:使用環境や流体を考慮して材質(金属・ゴム)を選ぶ

材質の選定は、ワッシャーの耐久性やシール性能に直結します。
金属部は、コストと強度のバランスが良い鉄(SS400など)や、耐食性に優れるステンレス(SUS304など)が一般的です。
ゴム部は、シールする対象によって選びます。

オイルには耐油性の高いNBR(ニトリルゴム)、屋外での使用や水回りには耐候性・耐水性に優れるEPDM(エチレンプロピレンゴム)、耐熱性や耐薬品性が求められる場合はFKM(フッ素ゴム)などが適しています。

アジアプランニングが扱う在庫ラインナップ

アジアプランニングでは、ステンレス製とユニクロのボーンデッドワッシャーを取り扱いしております。

【ステンレス / SUS304 + EPDM (ゴム部:灰色)】※ケース単位

サイズ入数 / ケース
M422,000
M520,000
M612,000

【ユニクロ(ゴム部:灰色)】※ケース単位

サイズ入数 / ケース
M422,000
M520,000
M612,000

※大阪の倉庫から即日出荷可能です!

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ボンデッドワッシャーの正しい使い方と締め付けの注意点

ボンデッドワッシャーの優れたシール性能も、使い方を誤ると十分に発揮されません。
特に重要なのが「締め付けトルクの管理」と「正しい取り付け向き」です。

これらの点を守ることで、漏れや部品の破損といったトラブルを防ぎ、製品が持つ本来の性能を引き出すことが可能になります。

取り付け前には、必ずこれらの注意点を確認してください。

漏れを防ぐために適正なトルク管理で締め付ける

ボンデッドワッシャーは、適正な力で締め付けることが極めて重要です。
締め付けトルクが弱すぎると、ゴムが十分に圧縮されず隙間ができてしまい、漏れの原因になります。

逆に強すぎると、ゴムがはみ出したり破損したりしてシール性が損なわれるだけでなく、ボルトや相手材を傷める可能性もあります。
トルクレンチを使用し、機器や部品メーカーが指定する推奨トルク値で締め付けることが原則です。

シール性能を発揮させるための正しい取り付け向き

ボンデッドワッシャーには正しい向きがあります。
基本的には、ゴムのリップ(台形に盛り上がった部分)が、シールしたい相手材の平面側(座面側)になるように取り付けます。

つまり、「金属面がボルトやナットの頭側」に、「ゴム面が漏れを防ぎたい部材側」に来るようにセットします。

この向きを逆にすると、ゴムが正しく圧縮されず、十分なシール性能が得られないため注意が必要です。

セルフセンタリング機能を持つボンデッドワッシャーSタイプの特徴

ボンデッドワッシャーには、標準タイプに加えて「Sタイプ」や「セルフセンタリングタイプ」と呼ばれる種類があります。

このタイプは、ワッシャーの内径部分に薄いゴムの膜(つば)が設けられているのが特徴です。
このゴムの膜がボルトのねじ山にフィットするため、ワッシャーがボルトの中心に自然に定まり、取り付け作業が容易になります。

芯ズレによるシール不良を防ぎ、安定したシール効果を得やすいという利点があります。

ボンデッドワッシャーに関するよくある質問

ここでは、ボンデッドワッシャーを使用する際によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q1. ボンデッドワッシャーに裏表はありますか?正しい向きは?

はい、裏表があります。
ゴムのシール部分がシールしたい相手材側(座面側)を向くように取り付けてください。
金属のリング面が、ボルトやナットの頭側にくるのが正しい向きです。

この向きで締め付けることで、ゴムが適切に圧縮され、高いシール効果を発揮します。

Q2. 一度使用したボンデッドワッシャーは再利用できますか?

再利用は推奨されません。
一度締め付けられるとゴム部分が変形・硬化してしまい、新品同様のシール性能を確保できなくなるためです。

特にオイル漏れ防止など重要な箇所では、分解した際には必ず新品のワッシャーに交換することが原則です。

Q3. 締め付けトルクの目安はどれくらいですか?

締め付けトルクは、使用するボルトのサイズや材質、相手材の種類によって異なるため、一概に決まった値はありません。

必ず、使用する機器や車両のサービスマニュアルなどに記載されているメーカー指定のトルク値を参照してください。
規定トルクを守ることが確実なシールにつながります。

まとめ

ボンデッドワッシャーは、金属リングとゴムパッキンを一体化させることで、防水・防塵、防振、緩み止めといった複数の機能を発揮する高機能な部品です。

その効果を最大限に活かすためには、用途に適したサイズと材質を選び、正しい向きで取り付け、規定のトルクで締め付けることが不可欠です。

自動車のメンテナンスから産業機械まで、流体の漏れを防ぎたい場面で非常に有効な選択肢となります。


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