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ステンレス Uボルト の寸法|一般鋼管用の規格サイズ

ステンレス製Uボルトは、配管を固定する際に広く使用される重要な部品です。
その優れた耐久性と耐食性から、屋内外を問わず様々な環境で活躍します。
しかし、多種多様な配管に対応するため、その寸法や規格は細かく定められており、適切な製品を選ぶには正確な知識が不可欠です。

この記事では、一般鋼管用ステンレスUボルトの基本的な情報から、規格ごとの詳細な寸法、正しい選び方、使用上の注意点までを網羅的に解説します。

Uボルトとは?配管を固定する基本的な仕組みを解説

Uボルトは、その名の通りアルファベットの「U」の字形状をしたボルトで、主に配管やケーブルなどを壁、床、天井、または構造物へ固定するために使用される金物です。
湾曲した部分で配管を抱え込むように保持し、両端に切られたネジ部分をプレートや座金を通してナットで締め付けることで、対象物を強固に固定する仕組みになっています。

このシンプルな構造により、確実な固定力と作業のしやすさを両立させています。
ねじの太さは配管のサイズや求められる強度によって異なり、細い配管を固定するためのM6といった小径のものから、重量物を支えるための太いものまで、幅広いサイズが用意されています。

ステンレス製Uボルトが持つ3つの優れたメリット

Uボルトの材質としてステンレスが選ばれるのには、鉄製にはない優れた特性があるからです。
特に、錆びにくさ、多様な環境への適応力、そして外観の美しさは、ステンレス製Uボルトが多くの現場で採用される大きな理由となっています。

これらのメリットは、配管設備の長期的な安定稼働とメンテナンスコストの削減に直結し、建物の美観維持にも貢献します。
以下で、それぞれのメリットについて具体的に解説します。

メリット1:錆びにくく耐久性が高い

ステンレス製Uボルトの最大のメリットは、その優れた耐食性です。
代表的な材質であるSUS304は、鉄にクロムやニッケルを添加することで、表面に「不動態皮膜」と呼ばれる非常に薄い保護膜を形成します。
この皮膜が酸素との接触を遮断し、錆の発生を防ぎます。
万が一、表面に傷がついて皮膜が破壊されても、空気中の酸素によって自己修復する機能を持つため、長期間にわたり錆びにくい状態を維持します。

この特性により、湿気の多い場所や屋外、水回りなど、鉄製品では腐食が避けられない厳しい環境下でも、高い耐久性を発揮して配管を確実に支持し続けます。

メリット2:幅広い環境下で使用できる

ステンレスは耐食性に加えて耐熱性や耐薬品性にも優れているため、非常に幅広い環境下での使用が可能です。
例えば、高温になるボイラー周辺の配管や、化学薬品を取り扱う工場のプラント設備、潮風にさらされる沿岸地域の施設など、一般的な鋼材では腐食や劣化が懸念される過酷な条件下でも性能を維持します。

65Aなどの比較的大口径で重量のある配管を固定する場合でも、ステンレス鋼が持つ高い機械的強度がしっかりと支えます。
このように、家庭のDIYからプロが手掛ける産業設備の現場まで、場所や条件を選ばずに安心して使用できる汎用性の高さが、ステンレス製Uボルトの大きな強みです。

メリット3:美しい外観を維持しやすい

ステンレス鋼が持つ、特有の金属光沢も実用的なメリットの一つです。
表面が滑らかで汚れが付着しにくく、錆や変色も起きにくいため、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。

特に、店舗やオフィス、住宅などで配管が露出する「見せる配管」として施工する場合、その意匠性は非常に重要です。
例えば40A程度の配管を壁面に設置する際、ステンレス製Uボルトを使用すれば、支持金具自体がデザインの一部として機能し、洗練された印象を与えます。
定期的な塗装などのメンテナンスが不要で、簡単な清掃で輝きを取り戻せるため、美観を重視する場所での使用に最適です。

【寸法表】一般鋼管用ステンレスUボルトの規格サイズ一覧

ステンレスUボルトを選定する上で最も重要なのが、配管のサイズに適合した製品を選ぶことです。
ここでは、一般的に使用されるガス管(SGP)などの一般鋼管用Uボルトの規格サイズを一覧で確認します。

Uボルトのサイズは「呼び径」を基準に、ネジの太さや内径、高さなどが細かく規定されています。
小口径の配管から、100Aや150Aといった大口径の配管に対応する製品まで、幅広い規格が存在するため、使用する配管の仕様を正確に把握した上で、対応する寸法のUボルトを選定する必要があります。

呼び径(A・B)から見るUボルトのサイズ

Uボルトのサイズ選定の基本となるのが「呼び径」です。
呼び径は配管の外径の規格値を基準に、キリの良い数字で表現した名目上の数値であり、「A呼称(ミリメートル系)」と「B呼称(インチ系)」の2種類で表記されます。例えば、15Aは1/2B、20Aは3/4B、25Aは1B、50Aは2Bに相当します。

Uボルトは、この呼び径に適合するように設計されており、カタログや寸法表には必ず対応する呼び径が記載されています。重要なのは、呼び径はあくまで名称であり、配管の実際の外径や内径とは異なる場合があるという点です。そのため、Uボルトを選ぶ際は、固定したい配管の呼び径を確認し、それに適合する製品を選ぶことが最初のステップになります。

ネジの太さ(M)とピッチの標準寸法

Uボルトの固定強度を決定づけるのが、両端に切られたネジの太さ(M)とピッチ(ネジ山の間隔)です。
ネジの太さは、一般的に「M8」や「M10」、「M12」のようにミリメートル単位で表記され、数字が大きくなるほど太く、強度も高くなります。

どの太さのネジが使われるかは、主にUボルトが対応する配管の呼び径によって決まります。
比較的小さい配管にはM8、中程度の配管にはM10、大口径の配管にはM12といったように、配管の重量や負荷に応じて適切な太さが設定されています。
ピッチもJIS規格によって標準化されており、市販のナットが問題なく使用できるようになっています。

配管を固定する内径(W)と高さ(H)の寸法

Uボルトが配管を正確に保持するためには、U字部分の内径(W)と高さ(H)の寸法が重要です。内径(W)は、固定する配管の外径よりもわずかに大きく設計されており、配管をスムーズに挿入でき、かつ締め付けた際にガタつきなく確実にフィットするようになっています。高さ(H)は、配管を跨いでナットで締め付けるために必要な長さを確保する寸法です。

この高さが十分にないと、プレートや座金、ナットを取り付けるスペースが不足し、適切に固定できません。これらの寸法は、製造業者による規格に基づいており、適合する呼び径のUボルトを選べば、一般的には問題なく使用できます。

ステンレスUボルトの正しい寸法の選び方

ステンレスUボルトの性能を最大限に引き出すためには、設置する配管や場所に対して正しい寸法の製品を選ぶことが不可欠です。
適切なサイズを選ばないと、配管を確実に固定できなかったり、取り付け自体ができなかったりする可能性があります。

選定のプロセスでは、まず配管の「呼び径」という規格を正しく理解し、それに適合するUボルトを見つけることが基本です。
その上で、実際に取り付ける箇所の状況を確認し、必要な寸法を計測する作業が求められます。

「呼び径」を理解して適合する配管サイズを選ぶ

Uボルト選定の最も重要なポイントは、固定対象となる配管の「呼び径」を正確に把握することです。
呼び径は配管の種類を特定するための規格上の名称であり、実際の外径とは異なります。
例えば、同じ「25A」の呼び径でも、ガス管(SGP)、水道用鋼管(SGPW)、厚鋼電線管(G)など、配管の規格が異なれば外径も変わってきます。

そのため、単に呼び径だけで判断するのではなく、使用する配管の正式な規格名称を確認し、メーカーが提供する寸法表でその規格に対応しているかを必ずチェックする必要があります。
この確認を怠ると、購入したUボルトが配管に合わないという事態を招きかねません。

Uボルトを取り付ける箇所の計測方法

適合するUボルトの規格を特定した後は、実際に取り付ける箇所の寸法を確認します。
まずは、固定する配管の外径をノギスなどの測定器具を使って正確に計測し、Uボルトの内径と適合するかを再確認します。
特に規格が不明な既存の配管に設置する場合は、この実測値が唯一の手がかりとなります。
さらに、Uボルトを固定する相手側の部材、例えばH形鋼やアングルなどの厚みも計測が必要です。

この厚みに加え、プレートや座金、ナットの厚さを考慮しても、Uボルトのネジ部分の長さに十分な余裕があるかを確認します。
正確な寸法計測を行うことで、部品の不足や取り付けの失敗を防ぎ、安全で確実な施工を実現できます。

Uボルト「ステンレスS」とは?通常品との違いを解説

市場で「ステンレスUボルト」として流通している製品の多くは、材質にSUS304(サスサンマルヨン)が使用されています。
このSUS304は、耐食性、強度、加工性のバランスに優れ、コストパフォーマンスも高いことから、配管支持金具の標準的な材料として広く採用されています。

「ステンレスS」といった特定の名称が使われる場合、それはメーカー独自の呼称である可能性や、表面処理の違いを示す場合がありますが、基本的にはSUS304製であることが一般的です。
したがって、通常品との間に材質的な大きな違いはなく、家庭用から産業用に至るまで、幅広い用途で安心して使用できる汎用性の高いステンレス製Uボルトと理解して差し支えありません。

ステンレスUボルト購入前に知っておきたい注意点

ステンレス製Uボルトは非常に優れた建材ですが、その特性を十分に理解せずに使用すると、予期せぬトラブルを引き起こす可能性があります。
特に、代表的な材質であるSUS304を使用する際には、他の金属との組み合わせや、取り付け時の力の加え方に注意が必要です。

これらの点を事前に把握しておくことで、ステンレスが持つ本来の性能を長期間にわたって維持し、安全な配管設備を構築することができます。
購入前に以下の注意点を確認し、適切な施工を心掛けてください。

異種金属との接触による電食を避ける

ステンレス(SUS304)は錆びにくい金属ですが、アルミニウムや鉄などの異なる種類の金属と水分を介して接触すると、「電食(ガルバニック腐食)」と呼ばれる現象を引き起こす可能性があります。
これは、イオン化傾向が異なる金属間で微弱な電流が流れ、イオン化傾向の大きい金属(この場合はアルミニウムや鉄)の腐食が促進される現象です。

これを防ぐためには、Uボルトが接触する支持金具や構造物もステンレス製に統一するのが理想的です。
それが難しい場合は、樹脂製のシートやブッシュなどを間に挟んで両者が直接触れないように絶縁処理を施す対策が必要です。
特に屋外や湿度の高い環境では、この電食への配慮が不可欠となります。

適切な締め付けトルクで固定する

Uボルトをナットで締め付ける際には、適切な力(トルク)で固定することが重要です。
力が弱すぎると、振動などでナットが緩み、配管の固定が不十分になる恐れがあります。

一方で、過剰な力で締め付けすぎると「オーバートルク」となり、ボルトのネジ山を損傷させたり、ボルト自体が伸びてしまったりして、かえって固定力が低下する原因となります。
特にM8などの比較的小径のネジでは、意図せず過大な力をかけてしまいがちです。
確実な固定のためには、トルクレンチを使用し、メーカーが指定する基準トルク値に基づいて締め付けることが推奨されます。
これにより、Uボルトの性能を最大限に引き出し、安全性を確保できます。

ステンレスUボルトの代表的な材質と特徴

ステンレスUボルトと一括りに言っても、その材質にはいくつかの種類が存在し、それぞれに異なる特性があります。
材質によって耐食性や強度が変わるため、使用する環境や固定する配管の条件に応じて最適なものを選ぶことが重要です。

市場で最も広く流通しているのはSUS304ですが、より過酷な環境に対応するための高性能な材質も存在します。
ここでは、Uボルトに使用される代表的なステンレス鋼の種類と、その特徴について解説します。

最も一般的なSUS304(18-8ステンレス)

SUS304は、ステンレス鋼の中でも最も代表的で、汎用性の高い材質です。
成分としてクロムを約18%、ニッケルを約8%含んでいることから「18-8ステンレス」とも呼ばれます。
この成分バランスにより、優れた耐食性と靭性(粘り強さ)、そして溶接性や加工性を高いレベルで実現しています。

一般的な屋外環境や屋内、水回りでの使用においては十分な性能を発揮し、コストパフォーマンスにも優れているため、建築金物や配管支持金具、厨房設備など、非常に幅広い分野で標準的に採用されています。
特別な耐薬品性や耐塩害性が求められない限り、ほとんどの場合はSUS304製のUボルトで対応可能です。

耐食性をさらに高めたSUS316

SUS316は、SUS304の成分にモリブデンを添加することで、耐食性をさらに向上させた高機能なステンレス鋼です。
特に、海水に含まれる塩化物イオンによる局部腐食に対して、SUS304よりも格段に強い耐性を示します。
そのため、沿岸部のプラント設備や船舶関連、臨海工業地帯など、塩害の影響を強く受ける環境での使用に最適です。

また、耐酸性も優れているため、化学薬品を取り扱う工場や腐食性の高い流体を輸送する配管の支持にも適しています。
価格はSUS304よりも高価になりますが、腐食によるメンテナンスコストや交換リスクを考慮すると、厳しい環境下では最適な選択肢となります。

まとめ

ステンレス製Uボルトは、配管を安全かつ長期的に支持するために不可欠な部品です。
その選定においては、まず固定する配管の呼び径や規格を確認し、それに適合する寸法の製品を選ぶことが基本となります。

本記事で示した寸法表や選び方のポイントを参考に、内径、高さ、ネジ径といった各部の寸法を正確に把握することが重要です。
また、使用環境に応じてSUS304やSUS316といった適切な材質を選び、電食や締め付けトルクといった注意点を守ることで、ステンレスの持つ優れた性能を最大限に発揮させることができます。