【初心者向け】ロストワックスとは?製造工程をわかりやすく解説!動画付き

ロストワックスとは?
「ロストワックス製法」は、精密で複雑な金属部品を作るための鋳造方法の一つです。
ロストワックス製法の製造工程
1. ワックスパターンの作成(蝋型製作)
金型や3Dプリンターを使って、製品と同じ形の「ワックス(蝋)」製のモデルを作ります。これが後の金属製品の元になります。

2. ワックスパターンの組み立て(ツリー化)
複数のワックスパターンを樹枝状(ツリー状)に組み合わせ、金属を流し込む際の一体構造を作ります。

3. セラミックシェルの形成(耐火殻形成)
ワックスツリーに耐火性のスラリー(液体状の陶材)を何度も浸し、乾燥を繰り返して、強固な外殻(シェル)を作ります。


4. ワックスの除去(脱蝋)
加熱してワックスを溶かし出し、空洞(=製品の型)を作ります。
これが「ロスト(失われた)ワックス」という名前の由来です。

5. 鋳造(金属の流し込み)
空洞になったセラミックシェルに溶解した金属(例:ステンレス、アルミ合金など)を注ぎ込みます。

6. シェルの除去(脱殻)
金属が冷えて固まったら、セラミックシェルを壊して取り除きます。金属の「ツリー」が姿を現します。

7. 製品の切断・仕上げ加工
ツリーから個々の部品を切断し、研磨や熱処理などの仕上げを行います。
8. 検査・出荷
寸法検査や外観検査、必要に応じてX線検査などを実施し、合格した製品が出荷されます。
特徴・メリット
- 複雑な形状が高精度で再現可能
- 機械加工を最小限に抑えられる
- 小ロットでも対応可能